秋の彩りを食卓に!/クマエビ

しずおか四季の魚

主要産地/浜名湖
■漁獲時期/8~11月
■漁獲方法/小型定置網(袋網)

 静岡県の西の端に位置する浜名湖では、袋網(ふくろあみ)という小型定置網漁が盛んです。春にはコアユ、夏にはドウマンガニやウナギ等、四季を通じていろいろな魚介類が獲れますが、中でもエビは人気の高い食材です。袋網で獲れるエビには多くの種類がありますが、秋には「アカアシ」と呼ばれるエビが市場を彩ります。

雄踏支所のセリの様子

 クルマエビの仲間であるアカアシは正式名称をクマエビと言いますが、脚が鮮やかな赤色のため、浜名湖ではこの俗称で呼ばれています。見た目もクルマエビによく似ていますが、呼び名になっている脚の赤色を見れば見分けがつきます。浜名湖内では、クルマエビが夏によく獲れるのに対し、アカアシは夏の終わりから秋に獲れるため、袋網に入るアカアシが増えてくると、秋の訪れを感じるようになります。また、加熱すると脚だけでなく全身がきれいな赤色になる特徴から、浜名湖周辺の秋のお祭りではおもてなし料理に欠かせない食材となっています。

 アカアシは、クルマエビによく似た風味でとても美味しいエビです。刺身、塩焼き、天ぷら、フライなど、さまざまな料理で美味しく味わえます。さらに、価格もクルマエビより安いので、気軽に味わうことができる点もおすすめです。

アカアシエビ

 アカアシは輸入冷凍エビとしてたくさん流通していますが、国産が味わえる地域は限られており浜名湖は貴重な産地の1つとなっています。浜名湖周辺では、魚屋などで入手することが出来ます。家庭の食卓にも鮮やかな赤色が秋を連れてきてくれますので、秋の浜名湖にアカアシを探しに来てみて下さい!

その1:「クマエビ」の名前の由来は?
 「クマ」とは関係なさそうな見た目のエビなのに、なぜ「クマエビ」の名前がついたのか、いろいろな説があります。よく知られている説の1つは、実は気性が荒いのでクマを連想させるから、というもの。他には、鮮やかな紅い脚が歌舞伎の「隈取り(くまどり)」を連想させるから、という説もあります。

その2:「浜名湖のクマエビ」はクマエビじゃない!?
 ややこしい話しですが、浜名湖には、クマエビと称される別の種類のエビがいます。その正体は、スーパーで「ブラックタイガー」として売られている大型のエビ「ウシエビ」です。本物のクマエビ(アカアシ)よりも動物のクマを連想しやすいのでこう呼ばれるようになったのかもしれません。クマエビをアカアシ、ウシエビをクマエビと呼ぶのは浜名湖だけなので、他の地域でエビをお買い求めいただくときには注意して下さい。


※内容は2024年10月10日時点の情報です。

静岡県経済産業部水産・海洋局水産振興課
静岡市葵区追手町9-6 ☎054-221-2744


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