安乗漁港・伊勢湾口地区ふぐ延縄連絡協議会 会長
伊勢湾からの潮の香り漂う安乗漁港。10月から2月末にかけて旬を迎えるのが、三重ブランドでも知られる「あのりふぐ」だ。「昨日は安乗漁港だけで3トン以上も水揚げされたんだよ」そう笑顔で話してくれたのが多平丸の濵口さん。あのりふぐは、縄に等間隔につけられたエサのついた針を海中におろし、頃合いを見て引き上げる「延縄(はえなわ)」という方法で漁を行う。取材日前日、多平丸では約1200の針をつけた延縄漁を2回行い、計約340匹ものあのりふぐが釣れたのだそう!

濵口さんが心がけていることは、あのりふぐを丁寧に扱うこと。「入札までが勝負。新鮮できれいな状態を保つため、お姫さんのように大切に扱っている」と真剣なまなざし。ふぐ同士がキズつけ合わないように下の歯を切ったり、おなかの空気を抜かないと泳げないから一匹ずつ丁寧に空気を抜いたり。夕方に開かれるセリまでに、濵口さんが船上でやるべき仕事は盛りだくさんだ!
中学卒業後、父親の仕事だった漁師となり気づけばキャリア45年以上という濵口さん。20歳前後の若手から80歳を超える大ベテラン漁師もいる安乗漁港で、今年もあのりふぐ漁に力を注ぐ。
あのりふぐ三昧
安乗漁港の目の前にある「まるせい」では、10~3月にかけてあのりふぐをふんだんに使った料理が楽しめる。人気の「あのりふぐコース」「あのりふぐ御膳」に、単品で「焼きふぐ」「白子の天ぷら」などを注文する方も。琥珀色のもっちりとした弾力ある身。養殖とは違う、天然だからこその味の濃さがまるせいのあのりふぐの特長だ。県外からのお客様も多く、予約なしで食べられるふぐ料理。人気なので事前予約もおすすめ。





▼ここで食べられます
まるせい
志摩市阿児町安乗178-3
☎0599-47-0128
営/昼11:00~15:00 夜17:00~21:00
休/火曜
Webサイト
※内容は2025年1月10日時点の情報です。