■漁獲時期/周年
■主な漁法/小型機船底びき網など
■主な産地/木曽三川河口域など
日本には3種類のシジミが生息しているのをご存知ですか? 私たちに一番なじみが深いのは、ヤマトシジミという種類で、淡水と海水が混じり合う汽水域に生息しています。丸くて硬くて黒っぽい殻を持つことから、「川の黒いダイヤ」と呼ばれることもあります。ほかの2種類は市場に多くは出回りませんが、水田周辺の小川を中心に生息するマシジミ、琵琶湖水系に生息する固有種であるセタシジミが知られています。

ヤマトシジミは、河川の河口域などの砂泥底に生息しており、水管を使って水を吸い込み、えらでプランクトン等を濾し取って食べます。成長は2年で体長10㎜前後、3年で15㎜前後とゆっくりですが、寿命はおよそ10年と長生きです。
三重県内の主な産地は、木曽三川河口域を漁場とする桑名地区で、「チャンチャン」と呼ばれる底びき網漁業で周年漁獲されるほか、津地区や松阪地区でもじょれんで漁獲されます。豊かな漁場を維持していくためには、山、川、海すべての豊かさが欠かせないとの考えから、桑名地区の赤須賀漁協では、上流域の植樹や干潟観察会、地元小学校との地域交流などを長年続けています。

シジミの旬は、夏と冬の2回あり、特に6~8月は身がぷっくりして美味しい時期です。疲労回復に効くオルニチンが豊富に含まれているので、夏バテ防止が期待できます。調理方法としては、味噌汁、シジミご飯、佃煮などで楽しむことができます。地元の漁師によると、大粒なものはバター醬油炒めが絶品とのことです。機会があったら是非試してみてはいかがでしょうか。


その1:砂抜きのコツ!
ヤマトシジミは、汽水域に生息しているので、約1%の塩水になるように1Lの水に10gの割合で塩を入れましょう。出した砂をまた噛まないように、塩水を入れた容器の上にザルをのせ、シジミが重ならないように広げ、冷暗所に一晩そっとしておくのがオススメだよ!
真水で砂抜きをしてしまうと、「うま味」成分が抜けちゃうよ(泣)

その2:冷凍すると栄養が増える!?
シジミは冷凍保存することで、オルニチンが増えるとの報告があります。冷凍保存する際は、砂抜きをしっかりとしたうえで、フリーザーバッグに小分けし、新聞紙で包みましょう。調理する際は、冷凍のまま使うことで、しっかりと口を開いてくれるよ!

内容は2025年7月10日時点の情報です。
三重県農林水産部水産振興課
津市広明町13番地 ☎059-224-2515



