初夏を感じるさっぱりとした味/初がつお

しずおか四季の魚

■主要産地/御前崎市、浜松市
■漁獲時期/4~6月
■漁獲方法/釣り、曳き縄漁

 かつおは、世界各地の暖かい海に生息する回遊魚で、お刺身で食べられるほか、鰹節、缶詰などの原料としても馴染みの深い魚です。

静岡県では、日本から遠く離れた漁場で一本釣りやまき網漁で漁獲後、急速冷凍されたかつおを水揚げする遠洋漁業と、日本近海の漁場で一本釣り漁により漁獲された、生のかつおを水揚げする沖合漁業が盛んです。

一本釣り 写真提供:静岡県立漁業高等学園

 かつおは春から初夏にかけ、エサを求めてフィリピン沖から黒潮にのって日本近海を北上します。4月から6月に盛漁期を迎える静岡県では、この時期に漁獲されるかつおを『初がつお』と呼び、プリプリとみずみずしく、味わいもあっさりしている『初がつお』のお刺身は特に人気があります。

 中でも生のかつおの県内一の水揚げを誇る御前崎港で水揚げされる『御前崎生かつお』は、鮮度抜群のもちもちした食感を楽しめます。また、一本釣りで丁寧に漁獲され、低温海水で鮮度を保持するなどの取組が認められ、静岡県を代表する“とっておき”の逸品『しずおか食セレクション』の認定も受けています。冷凍技術の向上により、一年中美味しいかつおを食べることができるようになりましたが、御前崎の旬の『初がつお』を地元の料理店で是非ご堪能ください。

その1:一生泳ぎ続ける回遊魚
 かつおは常に泳いでいないと死んでしまう魚というのはご存知ですか?実は、他の魚はエラを動かして酸素を取込むことができますが、かつおはエラを動かすことができないため、常に口を開けて泳ぎ続ける必要があります。睡眠時も速度を落として、泳ぎながら眠っているようです。

その2:2回の旬
 春から初夏にかけて日本近海を北上したかつおが、水温が低くなる秋頃から南下を始めます。この時期に漁獲されるかつおは『戻りかつお』と呼ばれ、静岡県では、9月から11月に旬を迎えます。豊富なエサを食べ、脂がたっぷり乗ったかつおはまぐろのトロにも負けない濃厚な味わいで、『初がつお』とは違った美味しさです。

その3:鮮度の見分け方
 鮮度を見分けるポイントとして、身の色は鮮明な赤い色、ハリや弾力があるものは新鮮で美味しいとされます。切り口が虹色になっているものや血合いが黒っぽいものは鮮度がおちている可能性があります。かつおは水分が多いため鮮度が落ちるのが早く、鮮度が落ちるにつれ生臭さが増します。購入後は早めの調理をお勧めします。


※内容は2019年4月10日時点の情報です。

静岡県経済産業部水産・海洋局水産振興課
静岡市葵区追手町9-6 ☎054-221-2744


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