■漁獲時期／周年
■主な漁法／定置網など
■主な産地／熊野灘沿岸など
県内では「あかいか」の名前で親しまれているケンサキイカ。アオリイカやヤリイカと同様に高級イカとして知られています。分類上は、ヤリイカ科のケンサキイカ属に分類されており、標準和名は、ケンサキイカですが、地域によっては、「しろいか」、「まるいか」等の別名もあります。
ケンサキイカは、青森以南の沿岸に広く生息しており、三重県では、南部地域の熊野灘沿岸において主に定置網で漁獲されます。名前のとおり、胴の形は剣の先のように細長い形をしています。寿命は１年と短いですが、大きいものは体長30～40㎝程度まで達する急激に成長するイカです。食用として広く知られていますが、どこで生まれてどのように育つのかなど、まだまだ生態に謎が多いイカでもあります。皮膚には色素細胞がたくさん並んでおり、精神状態や周囲の環境によって半透明から赤褐色まで、体色を自由に変化させることができます。体表に、小花柄のような可愛らしい和風の模様が見られるのもケンサキイカの特徴です。
地元の漁師によると、この時期のケンサキイカは、小ぶりなサイズと厚い身が特徴で、抜群の甘味と火を通しても硬くならない身質は、イカの王様と言われているアオリイカ以上に美味とのことです。新鮮なケンサキイカは刺身はもちろんのこと、てんぷら、焼き物、煮物など加熱しても、極上の味わいを堪能することができます。シンプルにボイルし、マヨネーズで食べるのもおすすめです。スーパーや飲食店等で、ケンサキイカを見かけたら、是非ご賞味ください。
その１：君の名は・・・！？
ケンサキイカは、県内では「あかいか」と呼ばれていますが、イカの活け造りで有名な佐賀県の呼子では「やりいか」の名前で親しまれています。実は、標準和名で「アカイカ」や「ヤリイカ」というと全く別の種類のイカのことをさします。他にも、しろいか、まるいか、まいかなど、ケンサキイカは呼び名がたくさんあるので、他の地域で話をする時は、注意してね！
その２：デリケートなんです！
ケンサキイカはとてもデリケートな生き物で、ストレスを感じると、墨を吐いたり、すぐに変色してしまいます。生きたまま水槽に入れても、壁に衝突するなどして、弱ってしまうこともあり、取り扱いが難しいといわれています。活け造りは貴重なものなんだね！
内容は2025年4月10日時点の情報です。
三重県農林水産部水産振興課
津市広明町１３番地 ☎059-224-2515
