浜松市浜名区・大石将宏さん、和美さん、けいたくん(8)、りょうやくん(5)
「何かにワクワクしたらその方向へ行く。やろうと思えば何でもできるもんです」
農家に転身した理由を、園主の大石将宏さんは目を輝かせてこう語った。環境問題に興味があり、大学院を経てEV車のバッテリー開発研究者に。やがて知れば知るほどワクワクする農業の世界に惹かれ転職を決意。農業だけでなくやりたいことリストに挙がっていた株式投資と整体マッサージも同時に始め、今は3足のわらじを履き分けている。農業では米や野菜、果実も手がけ「先人たちが素晴らしいことを書き残してくれているので」と各分野の勉強は書籍が主な情報源だという研究者肌の大石さん。


訪れた平飼い養鶏場「ぴよぴよらんど」は快適な環境にするためのこだわりが細部にまで行き渡っていた。歩くとふんわりした柔らかい床はウッドチップを敷き詰めているから。鶏糞と混ざると発酵して分解され、ニワトリの足が汚れにくくなる。餌は2種類の発酵飼料と青々した新鮮な草、そしてたんぱく源としてカブトムシの幼虫等を与えている。
「彼女たちは素直だから僕がいい環境を整えてあげると応えてくれます。そのためには観察力が重要です。子育ても一緒ですね」


少年時代
「農業へのパッションは子どもの頃の経験からきています」と大石さんが見せてくれたのは、小学生時代に描いた版画だった。ザリガニ釣りで通っていた川が、ある日突然宅地開発によってショベルカーで埋め立てられた。絵にはその様子が描かれている。そこから環境問題に興味を持つようになり、環境に関わる研究職に就いた。前職も今も共通しているテーマは自然環境の保全。今はより直接的に貢献できていると実感しているそうだ。




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※内容は2025年4月10日時点の情報です。