浜松市西区舞阪町・白柳成美さん
200年以上続く日本最古の養殖といわれる浜名湖のり。地域名で「青のり」と呼ばれ、パックに入った生のりの状態でスーパーなどに並ぶことも多い。みそ汁やパスタで手軽に使えるので子育て世代にも人気だ。

浜名湖の「青のり」は正式名ヒトエグサ。磯の香りと鮮やかな緑色が特徴で、冬から春にかけて収穫期を迎える。秋になると、湖に沈む牡蠣殻からヒトエグサの胞子が上がって海面の網に付き、真冬には網がモサモサになるほど成長する。生のりを全国に出荷している白柳水産の白柳成美さんによると、この網の高さの調整が一番のポイントだという。「のりが傷まないよう、網を海面スレスレの高さにする必要があります。潮見表を見て調整します」と白柳さん。じつは大人の足が湖底に付くほどの浅瀬に網を張っているため、網の調整や収穫は冷たい湖に入って行うという。

海の栄養も太陽の栄養も必要なのに、日光が当たりすぎると暖かすぎて傷み、水に浸かりすぎるとふやけてしまう、とっても繊細な青のりさん。最近は魚や鳥の食害にも悩まされているそうだ。浜名湖の青のりは、漁師さんたちが手塩にかけて育てたありがたい海藻なのだ。


ママたちが活躍
白柳水産の加工場では、子育てママも活躍している。青のりをパックに詰める作業では、息の合った連携プレーがお見事。作業するママにおんぶされぐっすり眠る子も。シューという定期的な機械音や背中の温もりが心地よいらしく、眠る子が多いのだとか。「お腹にいるときからこの音を聴いてるから、機械が止まると起きちゃうんですよ」というおもしろエピソードも。


▼ここで買えます
白柳水産
浜松市西区舞阪町浜田78-2
☎053-596-1626(収穫期は不定休・電話予約歓迎) 営/8:00~16:00
白柳水産Webサイト https://www.shirayanagi-fisheries.com
※内容は2023年1月10日時点の情報です。