富士宮市朝霧高原・柳 美子さん
牛たちが地面に生える牧草を夢中で食べる。子牛は求めるままにお母さん牛のおっぱいを飲む。走りたいときに走り、産みたい場所で出産する。そんな自由な酪農を24時間365日実現している牧場が富士宮市の朝霧高原にある。

「ふもとのジャージー牧場」を営むのは、「丸の内OLだった」という異色の経歴を持つ柳美子さんだ。システム系のコンサルタントとして、オフィスビルでデスクワークをする日々だったが、趣味で山に登るうち、「日本にたくさんある山の資源を使った仕事はないだろうか」と考えるようになった。そのとき、山で酪農を営む小さな牧場の存在をテレビで知り、人生が一転。「やるぞ!となったら仕事を辞めて動き出しました」と柳さんは笑う。


酪農経験はゼロ。動物との触れ合いも「インコを飼ったことがある程度」だった。それでも北海道や岩手の牧場で修行を積み、朝霧高原の耕作放棄地と森を見つけ、2023年に牧場を開いた。「牛舎のみで飼育する場合、仕事のほとんどが掃除です。放牧の場合は、仕事のほとんどが牧草の管理です。どちらに手間と時間をかけるかだと思います。これからも牛と人と環境にやさしい酪農を続けていきたいです」


森で出産
この牧場で生まれた生後2カ月のピノは、毎日お母さんの牛乳飲み放題。牛のお産といえば、人間のサポートが必要というイメージがあるが、ここでは人間の助けを必要としない。お産を控えた牛は、牧草地に隣接する森へ自ら赴き出産する。「ピノが生まれるときも、破水したなと思ったら、いつの間にか森で産んでいました。普段から歩いていて足腰が強いので、人の助けは必要ないんです」と柳さん。健康な牛たちのクリーミーなヨーグルト、ぜひご賞味あれ〜。



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※内容は2026年7月10日時点の情報です。







