夫婦で歩き出した農家の道。実家の畑でやさしい農業を/かわせファーム

しず畑
浜松市西区・川瀨健太郎さん、昌子さん

 浜名湖と富士山を望む絶景地に、オレンジ色に染まるみかん畑が広がっていた。ここを営むのは「かわせファーム」の川瀨健太郎さん、昌子さん夫妻。昌子さんの実家が大切に守ってきたみかん畑を1年前に引き継いだ。肥料は使わず農薬を減らす取り組みもしている。目指すのは人と環境にやさしい栽培だ。

 健太郎さんは37歳まで会社員だった。帰宅は夜遅く、海外出張で長く家を空けることも。子どもたちの幼稚園の行事に参加できないこともあり、ストレスは蓄積していた。

 健太郎さんの実家は浜松でスイートピーなどを育てる花農家。しかし「子どもの頃から農家を継ぎたいという考えはなかった」という。休みなく働き、苦労が絶えない両親を見てきたからだった。ところが転職を考えた時、頭に浮かんだのは農業の道だった。

 「やりたいことやれば?」

 夫の背中を見てきた昌子さんの助言をきっかけに、人生の舵を大きく切った。

 農家として歩み始めて4年。土に触れる仕事の楽しさを実感している。健太郎さんの実家の畑があった場所では、ぶどうやレモン、ナシ、キウイなどの果実を育て始めた。いずれも農薬や肥料に頼らない栽培方法だ。まずは地元からやさしい農業を広めていきたいそうだ。

 カメムシが大量発生した秋を耐え、たわわに実らせる12月のみかんの木はたくましさすら感じる。今シーズン、みかん農家にとっては試練の連続だった。夏は経験したことのない容赦ない日照りが続いた。水道のないこの畑では、貯めた水で水やりするしか術はない。雨の恵みがない夏休み、4、8、12歳になる川瀨家の子どもたちも参加し、一家総出でバケツリレーをしながら水やりしたそうだ。

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かわせファームInstagram(無人販売情報もあり)

※内容は2025年1月10日時点の情報です。

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