■主要産地/南知多町、西尾市、蒲郡市
■主な漁期/春~秋
■漁獲方法/小型底びき網、沖合底びき網
食欲の秋ですね。秋の味覚に、旬のイボダイはいかがでしょうか?
イボダイは日本の温暖な海域に広く分布しており、愛知県では伊勢湾、三河湾、渥美外海に生息しています。主に水深200メートルまでの海底付近に生息し、日中は深い場所、夜間は少し浅い場所に移動してオキアミなどのエサを食べます。海底を網でひく「小型底びき網漁業」や「沖合底びき網漁業」で漁獲され、南知多町や蒲郡市、西尾市の漁港に水揚げされています。

愛知県ではイボダイが多く漁獲されています。伊勢湾と三河湾で操業されている小型底びき網漁業のうち網口開口板を備えた漁法を「まめ板網漁業」といい、かつての主な漁獲物はイボダイでした。「まめ板網漁業」の「まめ」はイボダイの地方名「マメダイ」に由来すると言われています。

旬の素材の味を楽しむには塩焼きや煮付けにするのがおすすめです。また干物でも売られており簡単に調理ができます。イボダイの身は骨からはがしやすいので食べやすく、脂にコクがあり絶品です。県内のスーパーや魚屋さんには「マメダイ」という名前で売られているかもしれません。名前が違ってもこのページの写真をよく見て覚えておけば大丈夫です。銀色の平たい体、丸い頭で柔和な顔つき、体側の黒色の斑点が特徴です。ぜひ一度味わってみてください!

その1:マメダイ? シズ? ボウゼ?まだまだたくさん
イボダイは地方によって色々な名前で呼ばれており、地方名がたくさんあります。イボダイは「標準和名」、いわば全国名です。愛知県ではマメダイの呼び名が強く根付いているため、地元の方にイボダイと言っても通じないことがあります。昔から地域で愛されてきた魚だということが伺えます。

その2:「あやかり鯛」
タイが付くので愛知県でも漁獲される「マダイ」と同じタイ科の魚と思うかもしれませんが、イボダイはイボダイ科でそこまで近縁な魚種ではありません。名前にタイが付くとマダイの人気を借りているようであることから「あやかり鯛」と呼ばれることがあります。「あやかり鯛」のイボダイですが、味は本家に引けをとりません!

※内容は2024年10月10日時点の情報です。
愛知県農業水産局水産課
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