用宗漁港・八代目船長 斎藤貴浩さん(写真中央)と乗組員の皆さん
全国でもトップを争うしらすの一大産地・静岡県。今回訪れたのは、栄養豊かな駿河湾に面し、古くから良質な漁場で知られる静岡市の用宗漁港だ。3月下旬、漁の解禁に活気づく港で、しらす船を操業する「伝八丸」に話を聞いた。

若き船長・斉藤貴浩さん率いる伝八丸は、代々用宗でしらす漁を続けてきた。操業では、大漁を狙うのはもちろん、鮮度の落ちやすいしらすを、いかにスピーディに届けるかが鍵だという。そこで力を発揮するのが、3隻1組での操業方法だ。伝八丸では7名が1チームとなり、船ごとに役割を分担。出港すると、魚群探知機の反応をもとに狙いを定め、2隻が呼吸を合わせて網を曳く。網に入ったしらすは、すぐに残りの運搬船が港へ。こうしたチームの連携プレーにより、獲れたてをいち早く届けられるというわけだ。

メリットの反面、船長には気苦労も多いとか。「〝こっちにいるはず〟〝いや、あっちだ〟と、船の上で主張が分かれることもあります。しかし、ひとたび網をかけてしまえば、思いは一つ。どの船にも負けないよう〝少しでも多く、早く〟と力を合わせます」と貴浩さん。チームの力で、これからも用宗のしらす漁を盛り上げてください!
しらす漁に潜入!
撮影では特別に伝八丸のしらす漁に密着。乗組員が力を合わせて引き揚げたしらすは、船上で氷漬けにして運搬船へ。これを一度の漁で3~4回繰り返し、その都度獲れたてを港へ運ぶ。威勢の良い声が飛び交う船上は、まさに海の男たちの真剣勝負だ。














▼ここで買えます
清水漁協 用宗支所直売所
静岡市駿河区用宗2-18-1
☎054-256-6077 営/9:00~16:45(土日祝は~15:00)無休■生しらす100g350円~
当日水揚げされた生しらすの他、釜揚げしらす、たたみいわしなどの加工品も。
※生しらすは、静岡市内のJAファーマーズマーケット「南部じまん市」「長田じまん市」でも購入可能用宗港青壮年部のXでは、出船のお知らせを確認できます。
https://x.com/saimasa_ss
※内容は2017年4月10日時点の情報です。